もう15年以上も物理をやっていても,分からないことはたくさんあったりします。それも小林-益川行列の意味とか,南部-後藤のハドロン弦理論がうまく行かなかった理由とかじゃなくて,かなり身近な現象で,です。
例えば,最近頭を悩ませているのが,
「金属を接触させて電圧をかけると,それだけで電流が流れるのはなぜか??」
という疑問です。
ここで言っている金属とは,それこそバナナプラグとかワニ口クリップとかであり,それを別の端子(ターミナル)とかに挿したりはさんだりすることを接触と言っている。
これが,分からん。
こう,接合とか言われてしまえばすぐに分かるのですが…プラグをターミナルに差し込むのは,こりゃあもう接合なんて高級なものではありません。
つまり何が分からんて,微視的に見た場合何が起こっているのかが,分からんのです。メカニズムが分からんのです。良く目にするのは,プラグの金属の表面はざらざらしていて,相手のターミナルの金属の表面もざらざらしていて,結局は点に近い小さな面積で接触しているのだ,とかいう話だけど,これだけじゃ何の説明にもなっていない。
大体,接触ってなに??
どのくらいのスケールで近づくと接触なのだろうか?
人間の見た目で接触していても,実際には接触していない,なんてことはいくらでもあるでしょう。また原子レベルまで近づいてしまったら,それは接触というより,接合になってしまうのではないでしょうか。
じゃあ原子スケールより離れていた場合どうなるかっていうと。。。放電??・・・ってことは電極挿すのは放電を起こさせている?…何か違う気がするなぁ。放電ってのは絶縁破壊だから,何かメソスケールな用語な気がするし。ようするに,今の話だと局所的に空気が電離して電流が流れる,と。ありえな~~い。
となると,仕事関数か?…でも仕事関数そのものは真空準位とフェルミ準位との差だから,金属の接触とは直接関係無いような…
となると,仕事関数というよりは,表面の電子状態?・・・でも各々の表面電子状態同士が繋がってしまったらそりゃあ,接合だよ…
まだ調査中で良く分かってないのですが,やっぱりなんだかんだいってトンネル効果なんじゃないかなぁ,と予測を立てています。はずしたら恥ずかしいけど,分からないんだから勉強中なんだよね。
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