という言葉の使用法にものすごく違和感を感じます。
この「ざっくり」という言葉を「大まかに」という意味で用いる,ということをぼくが知ったのは,去年の4月に給料をもらうようになってからで,それまで自分の周囲にこういう用法をする人は皆無でした。
どうもこの使用法はいわゆる一般的社会人というか,企業に属する社会人が多用するという印象を受けます。例えば,この「ざっくり」を大学の先生の口からは聞いたことはありません,うちの先生を除いて。
また,大学院の時の後輩の一人が,学生の時分は全く使っていなかったのに(すべからく(誤用)「大雑把に」あるいは「おおまかに」と言っていた),会社に入ってしばらくしてから再会した際には当たり前のように使っていた,ということもあります。
この使用法って一般的なのでしょうか?
ぼくは正直,語感がイヤです。
ぼくにとって「ざっくり」というと「何かが裂けたさま」を修飾する使用法だけで,その何かとは例えばキズのような,それも人間であったり他の動物・植物であったり,生体が裂けている様をイメージしてしまいます。とてもじゃないけど,良いイメージではない。かなり嫌な意味です。
ですので,「この件に関する経費は,ざっくり見積もって○○です。。。」とか言われると,なんだか落ち着かない気分になります。
例えば手元の広辞苑なんかみると,
『1.力をこめて切ったり割ったりするさま。また,切れ目・割れ目が深いさま。ざくり。「-と割れた傷口」
2.小石を踏んだり金銭をつかんだりした時の音。誹風柳多留(20)「-とつかんだ所を母押へ」
3.編み方や織り方が粗いさま。「-と編んだセーター」』
とあります。
1.はぼくが言っている意味ですね。
2.はなんとなく分かりますが,引用がぼくにとっては意味不明です。なぜ母?(→インターネットって便利~「誹風柳多留」が川柳の句集だと言うことが分かりました。でもこの一句は見つからず)
3.がぼくが違和感を感じている意味に近いんですかね。
いずれも,正確に「大雑把」という意味ではありません。
しかし,他にyahoo!の辞書(大辞泉)とかで調べると,確かに,
『3 大ざっぱなさま。全体を大きくとらえるさま。おおまかに。「取りあえず―としたところだけでも決めておこう」「―とした話し合い」「要旨を―ととらえる」』
とあります。
。。。と調べている間に『ほぼ日刊イトイ新聞』にたどり着きました。
ほほう。これは「オトナ語」なんですねぇ。(軽く皮肉っぽい調子で)
ぼくは,たぶん,今後使うことはナイ。
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