2008年3月19日水曜日

ハイディンガーのブラシ

液晶ディスプレイは,液晶の複屈折性を土台にして偏光をうまく利用しているディスプレイです。液晶ディスプレイからぼくらの目に届く光は必ず直線偏光しています。

ぼくは今まで,人間の目は偏光を感知できないもんだとばかり思っていました。

もし人間が偏光をはっきり区別できてしまったら,液晶ディスプレイとブラウン管ディスプレイ(CRTの発光は偏光していない)の画像はぜんぜん違うものになってしまうだろうし,液晶ディスプレイにも余計な偏光解消フィルムなどを付けなければならなくなってしまっていたでしょう。

一方,昆虫は偏光を区別できるということが知られています。タマムシの玉虫色に代表される構造色などは,昆虫が偏光を見ていることを示していると言われているようです。

このように!人間には見ている光が円偏光だか直線偏光だかわかんねぇよ,と思っていました。

しかし…

どうも人間にも非常に弱くはありますが,偏光を見る能力があるようなんですねぇ。これを知ったときはすごく驚いて興奮してしまいました。どうやって見るんだ??

どうも人間は偏光を感知すると,白い可視光に対してとある模様が見えるらしく,この現象はその模様を最初に観察した人にちなんで「ハインディンガーのブラシ」と呼ばれているそうです。

ウィキペディアに詳しく載っていて,

「液晶ディスプレイに白い画面を出して,じっと見つめれば,見える!!」

とか書いてありました。

そこで,Sわくんも巻き込んで「偏光見よーぜ」と相成ったわけです。

そして,30過ぎのの大人二人が真っ白な画面をそれぞれの液晶ディスプレイに映し出し,顔を近づけて,ぼんやりと画面を眺めました…

・・・・・・・・

「見えん」
「見えませんよ」
「…あ,見えた気がする。普通のTN液晶ディスプレイは斜め45度に偏光板貼ってあるから…」
「気がするだけじゃないすか」
「…うん,やっぱり見えないかも」

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いまいち手ごたえなし。
もう少し挑戦してみます。

れっつ・とらい

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