2009年3月31日火曜日

磁気と生体(2)

さて,この「磁気と生体」シリーズは平成5年(1993年)10月から平成7年(1995年)11月にかけて,「磁気のはなしpart1としてファクシミリで配信されていたシリーズです」とのことです。

「ファクシミリで配信」というのはちょっと状況が良く分かりませんけど,そのあとにある「このたびいつでもご覧いただけるよう、本サイトに掲載することにいたしました。」という文章から推測すると,その当時はそれほど多くの人が読んでいたわけではない,ということでしょうか。

そのような初出に関する事情についてはともかくとして,ぼくが問題だと思うのは,さらにこの後に続く,
「磁気と生体(生命)との関係に多方向からアプローチした興味のつきないサイエンスストーリーです。」
という文章です。自らの感情に関して告白すると,非常にイラっとする。

サイエンスぅ??

はじめに全体の結論を言ってしまうと,この一連のシリーズは全然サイエンスではない。
・「磁気」と「生体」に関する当該科学分野の状況・結果を正しくかつバランス良く紹介をしているわけではない
という意味からも,
・議論の展開の仕方が,最低限の科学の方法論にすらのっとっていない
という意味からも,全然サイエンスではない。

特に重大な問題であり,強く非難されるべきところとして,この一連のシリーズの文章中には
「・・・は確認されている」「わかる」「医学研究者たちは・・・と主張している」「報告されている」「医学統計的に・・・事実なのである」「実証済みである」「実験的に示されている」
という結語が頻出しますが,こういう断定を書いている割には,まったく文献引用がないことです。

これは,腹が立つ。

それに「多方向」っていうのも意味が分からない。

「サイエンス」ってのは事物に対するアプローチの方法であって,おそらくここでいう「方向」の一つなんだろうから,「多方向」って言うことは,このシリーズにはサイエンス以外も含まれているっていうことなんだろうか?

まあ,「興味がつきない」ってのはそのとおりです。おそらく書き手が喚起することを意図している興味とは別だと思いますが。

そうそう,先に表明しておきたいことがございます。

磁気,特に米粒サイズの永久磁石が発生させる程度の静磁場(および磁束)が,血管を拡張させるという効果に始まって,痛み・こりを軽減するなど,おおよそ磁気医療機器メーカが主張されている医療効果を誘引するという主張に関して,ぼくは非常に懐疑的です。

そして,そのほかの磁気医療全般に関しても,懐疑的です。

もっというと,代替医療全般に関して懐疑的です。

(もちろん,漢方→鍼灸→…→ホメオパシーと,懐疑の程度は全然違いますが。漢方医学に関しては,理論というか人間観・世界観はともかくとして,実績および効能の科学的解明が進んでいるという点を鑑みると,もはや代替医療じゃないし)

ですが,これはぼく個人の主観であり,実際のところ科学としてどうなのか,知りません。ですので,今回はこのシリーズを題材として,そして,引用文献が全くないところから,おそらくこれが引用文献であろうという探索も行いつつ,磁気医療について勉強していきたいと思います。

やべえ,大型連載の予感。

(地球温暖化懐疑論についても調べているのに)

2009年3月24日火曜日

磁気と生体

中学・高校の頃,ウォークマンを持つことが憧れでした。ぼくも買ってもらった時はうれしくて,ずいぶん長いこと使っていた記憶があります。

その時,大量に持っていたのが,カセットテープでした。もちろん,CDはありましたが,音楽を持ち歩くためには,カセットテープにダビングする必要があったのです。

ラジオもよく録音したものです。なんせCDとか買うお金がないからねぇ~

当時も(今も)生意気というか背伸びしたがっておりましたので,いっぱしに音質なんかにこだわるのですね。やれしゃべり声の録音はノーマルがいいとか,やれメタルは耳障りだとか,やっぱりハイポジだとか。

そんなとき,TDKという会社がソニーと並んでカセットテープの代名詞でした。

「やっぱ音楽聴くならTDKのテープだよね~」

と,がさがさ買い込んでいたのです。

とゆーかね,音楽に限らず,昔は何でもカセットテープじゃった。。。フロッピーディスクがまだ5インチで高価じゃったころ,コンピュータはカセットテープにデータを記録しておったのじゃよ。RECボタンのタイミングが難しくて,良くセーブに失敗したもんじゃ。

しかも,暴走の危険を乗り越えてせっかくマシン語(死語?)で書いたプログラムを,なんとかテープにセーブしたのに,そいつを間違えてオーディオデッキで再生してしまった日には,すさまじく耳障りな音がして,いたずら電話の撃退には有効だったかも知らんが,その瞬間にコンピュータにロードできなくなってしまったのじゃよ。。。今じゃ考えられんがね。

おっと話がずれましたな。

そんな磁性材料,いや無機材料の雄,TDKですが,ホームページ上に

『今の技術がよくわかる テクノマガジン:テクマグ』

というコンテンツがありますがね,この中の「過去の読み物」,

『磁気と生体』

シリーズ26回。大型連載ですな。でもね,これは。。。マズいよ。ヒジョーによろしくない。TDKと言えば,優秀な材料科学者・技術者・研究者を擁し,また輩出してきた会社なのに,この連載は,無いよ。

1回目からいきなり磁気治療に好意的な記事。。。ものすごく不安を感じさせる文章です。

これから,何がよろしくないのか,少し詳しく書いていく予定です。

2009年3月22日日曜日

2000年セリーグ勝敗表

今日,書類の整理をしていると,新聞の切れ端が出てきました。

普段,スクラップをする習慣などないので,なんじゃこりゃあ,と思いました。しかし,一目見てなぜ自分がそれを切り抜いてとっておいたか,すぐに思い出しました。

それは,2000年のセリーグの勝敗表でした。ちなみに優勝はにっくき巨人です。横浜は3位でした。(まだ強かったんだねぇ)

嫌いでたまらない巨人が優勝したのに,なぜ,勝敗表なんてとっておいたか。それは。。。対称性がゆえです!!!!

物理をやっていると,どうしても対称性に過剰に反応します。ぼくはそれほど「対称性ラブ」ではないのですが,それでもやっぱり反応する。アムステルダム国立美術館の建物が微妙に対称的じゃないのにちょっとイラっとする。

それはさておき,どんな対称性か。

勝敗表をご覧ください↓

1.巨人:  78勝57敗
2.中日:  70勝65敗
3.横浜:  69勝66敗
4.ヤクルト:66勝69敗
5.広島:  65勝70敗
6.阪神:  57勝78敗

ねーー,すごくない,これ?

しかも,各チームの対戦成績も完全に対称行列なんだよ~~~
すごい,すごすぎ。何が一体起きたんだ?

まさか,イギリス王室の親族がさらわれて全世界のMI-6情報員が緊急招集されたのか?
それとも世界が終るのか??

そりゃ取っておくよな…

と自分で自分を誉めておく。その割にはずーっと忘れていたんだけど。