2008年4月6日日曜日

悲しみ

「ぼくはガーデニング王子」

ダメだ,涙が止まらん。鼻水になる。

9歳の時って最初に世の中に怖いものがなくて,楽しいものばかりである年齢な気がする。

小さいときは怖いものが多い。大人になると諦めと成熟で怖いものを抑えて生活できる。

ぼくの9歳の時は,弟可愛さのあまり小学校に連れて行ってしまったりして,学校関係者や親の迷惑省みなかったほど,ある意味自分勝手に楽しく行動していた。担任の先生から「ナルニア国物語」を借りて初めて「長い読書」というものをしたのもこの歳だった。

その弟に骨髄移植したのも同じ9歳のときだった。事前の検査で「HLA型が一致する確率は兄弟でも四分の一」と言われたけれど,一致することに何の疑いもなかったし,移植自体もまったく怖くなかった。入院生活はむしろ楽しいことばかり覚えている。もちろん,ある日隣の部屋の子が居なくなっていることもあったけど…

それからだんだん人間関係とか社会とか怖いものが増えていった。 そして27,8過ぎてから,いろいろなことを経験しすぎて,逆に怖いものがあんまりなくなってきた。でも,それは9歳の頃の「怖いもの知らず」とはぜんぜん違う。もちろん,毎日楽しく過ごしてはいるけれど,あの頃の「全能感」は無い。

だから,この子が畑仕事が楽しくて楽しくておこずかいを全部苗木に使ってしまったのもすごく良く分かる。

ぼくも,ばあちゃんちで畑仕事ばかりしていたことも良く覚えている。 それも,9歳の頃だったと思う。

なんて,悲しみなんだろう。

1 件のコメント:

レイチ さんのコメント...

涙。涙ですね・・・。